【偏差値70の医大生が教える】化学の勉強法 参考書
こんにちは!
現役医学生のりょうです!
医学部に受かる前年は河合塾のマーク模試で化学の偏差値は51程度でしたが、その1年後の冬には偏差値70になり見事医学部合格を果たしました。
僕が1年間で偏差値を19上げた化学の勉強法を提供します。
多くの難関大学合格者が一番効率がいいと考えている独学のおける参考書での学習を前提としてお話しします。
この記事を読めばどんな人でも偏差値70まで上げる方法がわかります。
・参考書の使い方を知りたい!
・化学の正しい勉強法って?
このような疑問に答えられるような記事になっています。
化学は考える力も覚える力も等しく大事になってくる科目なので、バランスがよい科目です。
どの科目にも言えますが、「正しい勉強法」はあるのでそれを提供していきます!
また理科は選択も大事になってきます。
理系大学であれば多くの大学で1科目、難関大であれば2科目選択することが多いと思います。
その中でどれを選べばいいかわからないかもしれないので簡単に説明します。
数学が得意なら物理、暗記が得意なら生物、医療系を目指す人やクセのない科目がいいなら化学って感じです。
偏差値70まで到達するために通るべきルートを提示しながらそれぞれの参考書の勉強法を解説していきます。
参考書ルートを動画で説明しているのでこちらも見てください。
初めて化学を勉強する人〜偏差値50を超えていない人
宇宙一わかりやすい高校化学 シリーズ
・やるべき人:初めて数学を勉強する人〜偏差値50を超えていない人
・習得すると:偏差値55、共通テスト70%以上→日東駒専、産近甲龍、佐賀大学、鳥取大学、琉球大学、秋田大学、島根大学などに合格できる。
・習得目標:全問題をヒントなしで解くことができる。公式を全て暗記する。
この参考書の基本情報
理論化学
・392ページ
・問題数:
無機化学
・318ページ
・問題数:
有機化学
・485ページ
・問題数:
宇宙一わかりやすい高校化学は化学を初めて勉強する人でも理解できるほど易しく解説してくれる参考書です。
また別冊に問題も収録されており基礎的な問題は網羅されています。
1部本誌にも問題が収録されていますが数問程度です。
本誌は基本的には公式や基本内容の解説のための「講義」になっています。
本誌の左側は文字での解説になっており、右側はイラストでの解説になっています。
医学生なので医学的なことを言うと、文字などの言語的な情報は左脳を利用しイラストなどの画像的な情報は右脳を使用します。
受験勉強において多くは言語的な情報であるため左脳の使用が多くなってきます。
しかしこの参考書のようにイラストでも理解できるようになっているので右脳(イラスト)での情報の処理もできます。
すると左脳でも右脳でも情報を処理しているので忘れにくくなり、また左脳の疲労も軽減されます。
また右脳(イラスト)は左脳(言語)よりも記憶が得意なので効率的に暗記ができるような参考書になっています。
社会の勉強でも偉人の顔はわかるけど名前は出てこないってこともあると思いますが、これもイラストの方が記憶に残りやすい例です。
使い方
さて、具体的な使い方を説明していきます。
勉強する順番は「理論化学→無機→有機」です。
最初にこの参考書の進め方を簡単に説明していきます。
2週間で講義の部分の音読3回→3週間で問題を2周解く→復習として4週間で全部の問題を1周解く
まずは本誌の方の基本事項の解説を読みます。
もちろん左ページも右ページも両方読みます。
この時にできれば音読を、もしできなければ口パクで文字を追っていくと理解が深まります。
音読や口パクをするメリットを解説していきます。
超効率勉強法(DaiGoさん著)やアウトプット大全(精神科医の樺沢紫苑さん著)などを参考にして根拠を説明していきます!
- 見るだけだと視覚のみ、読むことで触覚や聴覚にも刺激が行くから記憶により残りやすくなる!(単純に刺激の量が多くなる)
- 口や耳などの運動機能や運動神経を使うことでその運動の情報が小脳を経て海馬に送られるため、多くの神経細胞が働く!
要するに運動を伴った学習の方が記憶に残りやすい。 - 目で追うだけよりも声を出して読むにはしっかりと読まなければいけない!
(読むだけだと読み飛ばしてしまうこともある) - 話すことでより自分に関係があるように錯覚して内容が覚えやすくなる!
(自分に何も関係がない事柄より自分に関係がある事柄の方が記憶に残りやすいという脳の特性を活かしている)
また書くよりも音読をした方が短い学習時間で多くのことを学べるというメリットもあります。
このように音読にはメリットしかないのでどの科目でもすべきだと考えています。
そしてある程度進めていくと別冊の問題を解くように促されます。
しかし問題は解かずに講義部分を読んでいってください。
問題は講義部分をある程度理解していないと解けないのでまずは理解を優先しましょう。
これを2週間で3周してください。
医師が執筆している勉強についての本で「アウトプット大全」というものがありますが、そこに2週間に3回以上使った情報は長期記憶に保存されるとあります。
2週間で3周することで短期間に何度も同じ情報に触れることになるので、長期記憶に定着しやすくなります。
だから読むことに徹し、回転数を増やします。
3周読む間になんとなくわかればいいので、じっくり時間をかけて理解しようとは考えずにスピード重視で読んでいってください。
これが終わったら次の3週間で別冊問題を問題文だけ読んで解答を作ることを2周します。
要するに皆さんが考える”問題を解く”ということです。
この時に大事になってくるのが考えすぎないことです。
参考書を習得するというのはその参考書の内容を暗記することです。
そして暗記するために考えることは必要ありません。
もちろん入試本番では考えることは必要になりますが、それは今まで持っている知識で解けるかどうかなので厳密には「考える」ではなく「思い出す」の要素が多いです。
また入試本番で力を発揮する練習は受験3ヶ月前〜2ヶ月前に行っていくので受験勉強初期からその練習は必要ありません。
このような理由からこの参考書を習得するのに考える時間は必要なく、暗記を第1に考えて進めていきます。
具体的にどのように勉強していくか説明していきます。
「宇宙一わかりやすい高校化学」では講義部分が非常に充実しているので、そこをある程度理解できていると別冊の問題の中で解ける問題もあると思います。
しかし実際に問題を解くときには細かい知識や公式を正確に覚えている必要があるので、問題を解き始めた1周目はわからない問題も多いと思います。
ここで先ほども言った通り考えすぎないでわからなかったらすぐに答えを見るようにしてください。
具体的には2分以上考えずに答えをみて理解するようにしてください。
そして理解できたと思ったらその問題の解説を隠して問題文だけを読み、答えまで導くための解法や公式を”言える”かどうか試してください。
大事なのでもう1度言いますが言えるかどうかです。
絶対に書かないでください。
それを言えるようになるまで何度も繰り返してください。
解法や公式を言えるようになればあとは計算ミスをしなければ正解までたどり着くことができるはずです。
なのでもう1度書いて答えまで導けるかを確認してください。
正確に理解、暗記できていればできるはずです。
もし間違えてしまったらどこが曖昧なのかをはっきりさせましょう。
そして理解が甘い部分や暗記できていなかった部分をしっかりと詰めてもう1度書いて解いてみましょう。
大事なのはその日に進める問題数をただ1回解くだけではなく、しっかりと解ける状態までやり込むことです。
ただ1回解いただけでは記憶に残らないし、かけた時間が無駄になってしまうので絶対に解ける状態まで持っていきましょう。
このような進め方を理論化学→無機化学→有機化学の順番にやっていきましょう。
無機化学編に入ったら、最初の2週間(読みに徹する期間)の間に理論化学編の問題を1周してください。
そして有機化学編に入ったら同じく最初の2週間で無機化学の問題を1周しましょう。
無機化学編と有機化学編両方で上記のやり方、期間で終わらせたら最後に3冊全ての別冊問題の問題を改めて1周します。
これを3週間で行ってください。
この時間違えた問題はチェックして後でどこが間違えた問題かわかるようにしてください。
そして間違えた問題は次の3週間の間に1周してください。
また問題を解くときにはなぜその解放を使うかなどの説明も文字で書いて進めてください。
使用期間
1冊5週間で一通り終わって、3冊終わったら最後に3週間で別冊問題を改めて解きます。
だから合計で18週間=4ヶ月でほぼ完璧になります。
これは化学の勉強時間を1日2時間で計算しているので、仮に4時間できる人は2ヶ月で終わります。
逆に1日1時間しかできないと半年以上かかってしまいます。
なぜ1日2時間で計算しているかというと、この参考書を使う段階というのは受験勉強の早い段階なので1日に6時間程度しか勉強時間を確保できないと考えているからです。
英語数学物理で2時間ずつという計算です。
理科2科目を必要とする大学(早慶や医学部、旧帝大などの上位国公立)は初めから8時間程度確保しないといけない、という意味でもあります。
偏差値50〜55、共通テストやセンター試験を解いて65%前後の人
セミナー化学 エクセル化学などの 基本例題基本問題
・やるべき人:偏差値55、共通テストやセンター試験を解いて70%前後の人
・習得すると:偏差値60弱、共通テスト80%→芝浦、東京都市大、東京電機大、工学院、国公立一般。
・習得目標 :9割以上の問題をヒントなしで解ける。
この参考書の基本情報
・問題数
350問〜400問程度
センサーやリードαなど多くの学校で配られる化学の参考書だと思います。
実はこれらの参考書を全問習得すると東大でも合格できるほどの実力がつきます。
しかしだからこそこの参考書を勉強するときには注意が必要です。
無理して全問を習得しようとすると時間が足りなかったり理解が浅くなってしまったりします。
自分が目指している大学のレベルに応じて習得する範囲を決定してください。
下の記事を参考にして自分が目指す大学がどのレベルなのかを確認してみましょう。
使い方
使い方を説明していきます。
基本的な勉強の進め方は「宇宙一わかりやすい高校化学」と同じです。
長期記憶に残りやすいように2週間に3周を目指します。
しかし問題数がとても多いので全ての問題を2週間で3周はできません。
だから1日の問題数を決めていと思います。
基礎問題や基本問題レベルは難易度が高いわけではありません。
ですので1問にかかる時間は10分〜15分程度です。
そして1日の化学の勉強時間は2時間で計算すると。1日に10問前後です。
進め方が複雑なのでわかりやすいように図で説明します。
①が1日目に進める問題の数で②が2日目に進める問題数として書いています。
このスケジュールで進めれば2週間に3回同じ問題を解くことができるので、より効率的に記憶に残すことができます。
15日目は⑧、、、という風に先に進んでいきます。
2周目では2日分を1日で進めなければなりません。
「そんなに多くの問題を解けないよ!」と思う人もいるかもしれませんが1回解いたことのある問題なので1周目よりも早く解くことができるはずです。
もし1周目と同じ問題が同じ早さでしか解けない問題があったらその問題の1周目の完成度が低いので注意してください。
問題を解くときの注意点を話していきます。
「宇宙一わかりやすい高校化学」の解説でも同じことを書いているのですが、参考書を習得する過程において考える時間は必要ありません。
全ての問題の解き方やなぜその解法を選択するかや公式を覚えることでその参考書を習得したといえます。
要するに問題を解くときに考える時間を排除するためにわからないと思ったらすぐに答えを見ましょう。
目安としては2分考えてもわからない問題は答えを見て解説を理解、暗記するようにしましょう。
問題を解くときに2分以上考えないですぐに答えを見る!
使用期間
2週間に3周のペースで進めていき、多めに400問であると仮定すると84日=3ヶ月程度です。
1日2時間化学の勉強ができるという前提で話しています。
化学を初めて勉強した人でも「宇宙一わかりやすい高校化学」と合わせて7ヶ月毎日2時間勉強すれば偏差値60弱までには到達できます。
偏差値60弱、共通テスト80%
セミナー化学発展問題やエクセル化学の標準問題 理論化学の部分
・やるべき人:偏差値60弱、共通テスト80%
・習得すると:偏差値63、共通テスト85%→GMARCH、早慶上理下位学部、金岡千広、電農名繊、信州大学、埼玉大学、千葉大学や神戸大学などの大都市圏国公立大学
・習得目標 :9割以上の問題をヒントなしで解ける。
この参考書の基本情報
・問題数
100問程度
セミナー化学で言えば発展例題や発展問題、センサーで言えばstep3など入試問題レベルの問題を網羅的に収録した部分です。
入試問題レベルなので難しかったり1問にかかる時間も多くなってきます。
しかし上で紹介した参考書などで基礎を身につけていれば全くわからない問題はないと思います。
このレベルまで身につけることができれば多くの大学に対応できる実力ができます。
使い方
進め方は1つ上で紹介した「偏差値50〜55、共通テストやセンター試験を解いて65%前後の人、セミナー化学の基本問題レベル」と同じで、2週間に3周するように行います。
1問の問題数例えば(1)とか(2)の数が多いので1問にかかる時間が多くなります。
だから1問に15分〜20分はかかるとして計算していきます。
考えすぎない、ということは意識して進めるようにしましょう。
2分以上考えないでわからなかったらすぐに答えを見て理解と暗記をする
使用期間
6週間=1ヶ月半程度
偏差値63、共通テスト85%
セミナー化学発展問題やエクセル化学の標準問題 無機、有機
・やるべき人:偏差値63、共通テスト85%
・習得すると:偏差値66、共通テスト90%→私立医学部、早慶上位学部、旧帝大(東大京大以外)、地方国公立医学部
・習得目標 :9割以上の問題をヒントなしで解ける。
この参考書の基本情報
100問程度
使い方
進め方は1つ上で紹介した「偏差値50〜55、共通テストやセンター試験を解いて65%前後の人、セミナー化学の基本問題レベル」と同じで、2週間に3周するように行います。
「考えすぎないでわからなかったらすぐに答えを見る」を意識しましょう。
使用期間
6週間=1ヶ月半程度
偏差値66、共通テスト90%
セミナー化学の総合問題 エクセル化学の発展問題 など
・やるべき人:偏差値66、共通テスト90%
・習得すると:偏差値69、共通テスト90%以上→私立医学部上位、東大、京大、東工大、千葉大などの大都市圏国立医学部
・習得目標 :9割以上の問題をヒントなしで解ける。
この参考書の基本情報
50問〜70程度
基本的にはこのレベルまで習得すればどの大学入試でも対応できます。(合格最低点はどの大学でも取ることができる)
最難関の大学で化学を武器にしたい人は「重要問題集のB問題」や「新演習」などを習得してもいいかもしれません。
しかし基本的には必要ないと考えて大丈夫です。
逆に必要になるレベルは東大、京大、阪大、慶應の医学部、医科歯科の医学部のみと思ってください。
このレベルまで習得してさらに過去問で演習をすれば化学で足を引っ張ることはないです。
使い方
セミナー化学で言えば発展問題、エクセル化学で言えば標準問題に比べてより難しい問題を収録している部分です。
1部高校化学の範囲を超えているものもありますが、それを知っておくことで考察問題などを有利に進めることができるので習得することをお勧めします。
これらの問題レベルは難関大学のうちでも特に化学が難しい大学などで出題された問題程度です。
このレベルの問題は考察問題などただ覚えていれば解けるだけの問題も少なくなってくるので、解くときにはしっかりと時間をかけて考えてみましょう。
このレベルの前までの問題は考える時間は無駄なのですぐに答えを見ましょうと言っていましたが、今回は考えることが重要になってきます。
それは知識だけを問うている問題ではないからです。
1問にかける時間は30分として進めてください。
ここで習得する問題も最終的には覚えておくと入試で有利になるので2週間に3周のペースで行っていきましょう。
使用期間
4〜6週間=1ヶ月半以内
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